リエット調理の奮闘記

フランス料理のリエットに挑戦しました。
以前から好きなメニューではありましたが食べるのと作るのは全くの別物。
年末に東京で調理法の指導を受けて、今度は日田に戻って自作。
具体的な調理法は後述するとして、調理の準備から最後の片付けまで含めるとなんと5時間!!
それで11食分しかできない。材料費はさほどでないが人件費を考慮するととんでもない価格にしないと割に合わないが、そんな価格では注文が出ない、、、
フランス人は美味しいものを食べるためには人件費など考慮しないのでしょうか???

豚のバラ肉のブロックを1kg購入。
これ以外は保管庫にある玉ねぎとニンニク、ローリエの葉と調味料ぐらいなので、材料費はほぼ肉代のみ。
肉を切り分けて塩を振って揉み込む。
30分ほど放置すると表面に汗をかくのでそれをペーパータオルで拭き取る。これによって豚肉の臭みを取ることができる。

キッチンペーパーで汗を拭き取る

ル・クルーゼのホーロー鍋に肉を並べて中火で焼くと大量の脂が滲み出てくるのでこれをキッチンペーパーで吸い取っていく。

肉を返しながらキッチンペーパーを10枚ぐらい使って吸い取ることで肉の臭みはほぼ取ることができる。

肉の全面に焦げ目がついたところで乱切りした玉ねぎと潰したニンニク、ローリエの葉、水、塩胡椒、白ワインを加えて弱火で煮始める。
この白ワインにシャルドネをブチ込むところがリヒト風(笑)

煮汁が減り過ぎると焦げるので適当に水を加えながら2時間煮込む

30分ほど蒸らしながら冷まして味を染み込ませる。
取り出した肉を指でほぐして肉と脂身に分けて、脂身はフードプロセッサーに。
肉はさらにほぐして繊維状に。脂身はフードプロセッサーで細切れに。

鍋に残った煮汁は鍋ごと氷水で冷やすと上部にラードが白く固まり、その下にゼラチン状の煮汁が。
この煮汁(煮こごり)は旨さを全て凝縮したものなのでそれを肉に混ぜ込む。
味見をして不足ならば塩、ブラックペッパーで仕上げる。

このゼラチンを肉に混ぜ込んで、それをココットに詰める。
詰めた肉の上に煮汁から除去したラードを熱して液化させたものを掛けて空気を遮断するように密封する。密封することで冷蔵で1ヶ月ほど保つ保存食。

片付けまで含めると開始から5時間(汗)
これで出来たリエットが11個。

サラダとバゲットを添えて「ボナペティ!」


時給1000円のスタッフに作らせると人件費が1個あたり450円。
材料費が1個当たり300円。光熱費を加えると原価が800円。
リヒトのランチではこのリエットにサラダとバゲットを付けて800円!!
どういうこっちゃ?!(笑)

銀座のフレンチ店で食べた時は1500円ほどでしたが、人件費を乗せるとそういう価格になるので、スタッフには作らせず休業日に店長が人件費をボランティアで賄うリヒトのリエットでした。(笑)
キッシュもパスタもジャムも同じですことが・・・(汗)